年初にオーダーが入りました。
紅舎の以前のブログをご覧になって、「おでかけ包丁ケース」を気に入ってお問い合わせくださいました。この包丁ケースは試作の段階で満足度が高く、それ以上の改良を進めて来なかった品ですが、今回の依頼を機に紐をより結び易く、また全体の厚みの改善も試みて、よりスッキリした仕上がりになりました。
試作の松坂木綿を大変気に入ってくださっていましたが、入手した時点でアンティークの小さな端切れだったため、別の生地を幾つかご提案しました。その中から気に入ってくださったのが、コレ。濃いブルーのデニム地に八王子で織られた多摩織の男物着尺です。こちらも織物工場に勤めていた友人から端切れで譲ってもらったものだったので、二つと同じものは作れません。世界にただ一つです。
ご注文くださった方は、都内の日本料理店で料理長をなさっておられる方。そのようなご専門の方に毎日使っていただけるかと思うと心から嬉しく、希少な生地を使うことにも躊躇がありませんでした。特に、八王子で多摩織の伝統工芸士に師事していたせいか多摩織の端切れには愛着があります。大切に保管していたこの生地を、今回使うことが出来てありがたい気持ちでいっぱいです。
気に入って使ってくださることを願っております。
ご注文、ありがとうございました。
【おでかけ包丁ケース(オーダー品)】
地:デニム
飾り:男物着尺(多摩織)