この春、手織りを再開しました。
草木工房でアシスタントをしておられる方のご縁で、吉田手織工房に通って着尺の制作に取り掛かっています。
中山工房の中山壽次郎先生が亡くなってから、早くも二十年近くの月日が流れました。仕事と病で何もできなくなって、それから結婚、育児…と、気付けば染織から離れている時間の方が長くなっていました。やりたいのにやれないもどかしい時を過ごして、気持ちは落ち込むばかりでしたが、それでも何かしらの手仕事をと始めたアンティーク着物や帯を使った縫い物で楽しみと自尊心を保つ歳月。
かれこれ二十年近く織っていないので、1人で再開する自信はもうありません。先生亡き後の中山工房はご子息がそのまま場所を提供してくださっているとも聞きましたが、指導に当たっていらした生徒さんも亡くなり、訪れる機会を逸していましたので、これから少しずつ体制を整えて記憶と感覚を取り戻して参ります。