浴衣地エプロン

久し振りの新作です。
ずーっと作りたかったエプロン。
長年使っていた絣生地のエプロンが修復不可能なまでに劣化してしまったので、似たようなものをと思って自分用に作りました。
とても着心地良く、身に着けていると幸せだったので紅舎の商品にすることにしました。

生地はアンティークの浴衣地です。
骨董市で反物で販売されていたものを購入したため、縫い目や折り目,シミなどもなく良好な状態のもの。
ボタンは、長野の遠山郷に暮らす従妹が送ってくれた姫胡桃(ひめぐるみ)の殻。ハート形が可愛くてお豆ちゃんも気に入っていますが、このボタンは数が限られているため在庫限りとなります。終了後は鬼胡桃の殻に変更する予定。
紐は市販の織テープを利用し、お腹の部分にはポケットも付けました。

気に入っていたエプロンと似たような仕様にしたので、全体的に申し分ありません。申し分ないどころか、浴衣の生地が柔らかくてとても着心地が良いのでお気に入り度は更に上がっています。

浴衣の生地は画像のものともう一種類しかないので、骨董市でまた幾つか仕入れたいと思います。

浴衣地のエプロン

 

おでかけ包丁ケース

年初にオーダーが入りました。
紅舎の以前のブログをご覧になって、「おでかけ包丁ケース」を気に入ってお問い合わせくださいました。この包丁ケースは試作の段階で満足度が高く、それ以上の改良を進めて来なかった品ですが、今回の依頼を機に紐をより結び易く、また全体の厚みの改善も試みて、よりスッキリした仕上がりになりました。

結び紐は共布で作った紐で3か所固定
中央の生地は多摩織の男物の着尺
仕切りは4つ(包丁やスチール棒等合計4本分)
紐の内側に着尺を縫い付けて柔らかい仕上がりに

試作の松坂木綿を大変気に入ってくださっていましたが、入手した時点でアンティークの小さな端切れだったため、別の生地を幾つかご提案しました。その中から気に入ってくださったのが、コレ。濃いブルーのデニム地に八王子で織られた多摩織の男物着尺です。こちらも織物工場に勤めていた友人から端切れで譲ってもらったものだったので、二つと同じものは作れません。世界にただ一つです。

ご注文くださった方は、都内の日本料理店で料理長をなさっておられる方。そのようなご専門の方に毎日使っていただけるかと思うと心から嬉しく、希少な生地を使うことにも躊躇がありませんでした。特に、八王子で多摩織の伝統工芸士に師事していたせいか多摩織の端切れには愛着があります。大切に保管していたこの生地を、今回使うことが出来てありがたい気持ちでいっぱいです。
気に入って使ってくださることを願っております。
ご注文、ありがとうございました。

【おでかけ包丁ケース(オーダー品)】
地:デニム
飾り:男物着尺(多摩織)

 

初めての里山探検

知り合いが10年ほど前に山陰地方で始めた「森のようちえん」。結婚する前からこれが気になっていて、お豆ちゃんが生まれてからは野外で遊ぶことを日常的に楽しんで欲しいと思っていました。出産後、地元で活動している森のようちえんを見つけて、3歳になったら通わせたいと夢見ていましたが、仕事を持っている為叶わぬ夢となりました。

今お豆ちゃんが通っている保育園も子供たちの自主性を重んじていて、常に考え方や取り組みが進化しています。それはお豆ちゃんの保育園を探す際に幾つか見学した時に明確に感じました。

自由
のびのび
元気
楽しそう

番頭さんも私も今の保育園を見学した際に心地良いものを感じて、第一希望となりました。通い始めて間もなく2年。お豆ちゃんも私達も今通う保育園が大好きです。あの時の直感は間違いなかったと毎日確信しているほど。
けれど、どんなに満足していてもやはり自然の中で遊ぶには限界があります。そこで、色々探したところ多摩エリアの里山で活動している「里山探検隊とっとこ」を見つけました。月に2回、週末のみの活動。見つけた時は嬉しくて、早速番頭さんに報告し体験参加することに。

お豆ちゃん2歳10か月。老若男女問わずすぐ溶け込めます。一つ年上のTちゃんと。
田んぼの脇を流れる小川を覗き込みます。Tちゃんと。
池に張った氷を突いてみます。

1歳になった頃から保育園に通っているからか殆ど人見知りがなく、老若男女問わず臆することなく人の中に飛び込んで行きます。もじもじしていた覚えしかない私の幼い頃とは全く違うこの逞しさに、いつも安心します。
到着から、数珠玉を収穫したり池に張った氷を確認したり、田んぼの畦道を歩いて小川を覗き込んだり、草摘みしたり崖を上ったり、とにかく楽しくて楽しくてお豆ちゃんの記憶に深く刻まれた一日となりました。
これから皆でこの里山を楽しもうね。

お楽しみ会

12/9に保育園のお楽しみ会がありました。

保育園の日常生活では、
ズボンで汚れても良いような恰好をしていますが、
週末だし、お楽しみ会だし、ということで
ちょっとオシャレをして意気揚々と出掛けました。
ところが、周囲も自分も親が一緒でいつもと様子が違うせいか、
普段は自由奔放に走り回っているお豆ちゃんが
母さんの足元にまとわりついて調子が出ません。
先生方まで「お豆ちゃんどうしたの~?」と。
調子が出ないまま一通りの手遊びが終わって、
集合写真の撮影も終了。
お楽しみ会のすべてのプログラムが終わると、
なんと、
「まだ遊びたい~(涙)」と泣き喚くのでした。

帰路は元気になりました。

ミドリノユズノハ

お名前に因んだカラーのフェルトボール。差し色に紫と桃色も入れました。

出産前にお豆ちゃんの為にモビールを作りましたが、お豆ちゃんは画一的ではないその動きに大興奮し、ずっとずっと飽きもせずに眺めていたんです。時に真剣に、時にハッスルして。赤ちゃんがこんなにもモビールに反応するとは知りませんでした。

以前勤めていた会社のご縁で知り合った友達に、間もなく3歳になる女の子がいます。なんと広島からの帰省ついでに我が家へ遊びに来てくれるというので、このフェルトボールと流木のモビールを作りました。お名前に因んだカラーを選び、モビール名も付けて贈りました。

よく走り、よく笑うユズノハちゃん。「きゃっきゃ」と可愛く笑うのですが、赤ちゃんの頃は今のお豆ちゃん同様に「ギャッギャッギャ」っと笑っていたそうです。お豆ちゃんも「きゃっきゃ」と笑える日が来るのでしょうか。

久し振りに会えて、すごく楽しくて幸せな一日でした。

モビール名もお名前に因んで命名しています。

こんにちは、はとこちゃん

お豆ちゃんのはとこのFresh Reafちゃんが、お豆ちゃんに会いに来てくれました。掌に指を当てるとぎゅっと握る把握反射。可愛いです。

Reafちゃんは、すっかりお姉さんになっていて私はびっくり。合唱部で活躍していて、NHKの歌コンの常連さんなんです。

Fresh Reafちゃんの手をぎゅっと握るお豆ちゃんの手。

はじめまして、お豆ちゃん

2015年1月29日、女の子を出産しました。
晩婚でようやく授かった私たちの宝物。
元気に生まれて来てくれました。
夢のようです。
通称お豆ちゃん。
どうぞよろしくお願いします。

指がキレイだと言って父さんが撮影しました。

お元気で

共同研究のため我らが職場にいらしていた方が、研究成果を上げて一段落したため鹿児島にある本社へ戻ることになりました。他社の方とはいえ、数年間同じ職場で仕事をして来たので、なんとも寂しい思いです。私は間もなく産休と育休に入るため、自分自身のビッグイベントも重なっているせいかそんな思いが一層強いようです。

小さな男の子を連れて新しい土地で暮らす奥様へ、サンキャッチャーの「はなやぎ」を贈りました。吊るす紐は紅舎で組んだ細い組紐です。

鹿児島での暮らしが、華やいだ日々になりますように。
そう願っております。

組紐のピンクは私の大好きな色。
紅舎のスタンプを上手に捺すのが日々の課題。

コチニールの赤

スターバックスが、ストロベリーフレーバーの飲料にコチニールというカイガラムシから抽出した赤い色素を使っていたという問題。多くの方がこの事を問題視していて、

「こんな虫なの?気持ち悪い」

とか

「嫌だ」

という感想を抱いておられるようです。
確かに、初めて見る方がそういった感想を抱かれることは至極当然のことです。こんなにも脚がありますし。

私がコチニールを知ったのは、かれこれ22年前。大学に入学して、染織を学び始めた頃のことです。天然染料に興味があって、コチニールやラックというカイガラムシからも染料が取れることを知り興味津々。早速染料屋さんで乾燥コチニールをお買い上げしました。煮出してみるとものすごく濃い赤い染液が抽出できました。その濃厚な染液に絹糸を浸すと、美しい赤い色に。天然染料は、色素を定着させる為の金属の種類によって色が変わります。私が使うのは、専らアルミと鉄。コチニールで染めた赤い糸をアルミを溶かした媒染液に浸すと、その赤い色がパッとより鮮やかな赤い色に変わります。心踊る瞬間。では、鉄は?ものすごく深みのある濃い紫色に変わります。
幼い頃からアジア諸国や中南米の暮らしや文化に興味を抱いていた私にとって、中南米の毛織物の鮮やかな赤は心に焼き付いて離れない色でした。中南米のサボテンに寄生するコチニールがこの赤い色だったのか、と感動するやら興奮するやらで、私はそれから好んでコチニールを使うようになりました。

このコチニールが着色料として食品にも使われていることは当時知ったのですが、赤色〇〇号などと書かれた着色料を使った食品を買うよりもずっと安心して買うことが出来ました。むしろ、コチニールが使われているのか!といった喜びにも似た感情(笑)。コチニールが赤い色素を持ってくれているお陰で、私は化学合成された色素を体内に取り込まずに済みます、ありがとう、というような感謝の気持ちまで(笑)。
今回のスターバックスの件は、幾つかの記事にもあるように「虫が使われていた」ということよりも寧ろ「ストロベリーではなかった」ということの方が重要だと思うのです。

メキシコやペルーの赤。美しく鮮やかな赤い色が使われた毛織物。その土地の気候や風土が生み出した美しい文化です。今でも、あの赤い色を見ると心ときめきます。私にとってコチニールの赤は、心弾む特別な色なんです。

紅色暮らし始めました

10年ほど前から綴っていたミミズのりんたろうblogと、別で綴っていた手仕事の紅舎blogを統合して、新たに「紅色暮らし」としてblogを再開しました。綴る内容は違えど、どちらも私の暮らしの一部なので、まとめて一つのblogにすることに。

さて、2011年の秋に結婚してから、仕事と家事に追われてミミズコンポストも手仕事も殆ど楽しめない日々。座ってひと息つく暇さえないほど慌ただしい毎日を過ごしています。

そんな日々ですが、足下の土の中で静かに働き続ける生き物(土壌動物)達には相変わらずときめくし、糀を使った発酵食の魅力には引き込まれる一方。日本の民族衣装である着物や帯の鮮やかな色彩や、絹のたおやかな感触に心踊らされるこの感情もこれまでとなんら変わりなく、寧ろそれぞれに対する想いは増すばかり。

やっぱり私は、これらのことに毎日関わって生きて行きたい。
慌ただしく過ぎ行く日々の1日の終わりに、あぁ今日も良い1日だったと満足できるような毎日を過ごしたい。
そんな暮らしを目指して、日常の様々な事を工夫して暮らす日々を、自分の覚え書きとしてこの「紅色暮らし」に綴っていきます。